「東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館」の収蔵作品から風景がテーマの絵画作品展覧会に行ってきました。
約80点の選りすぐりの風景画コレクションは、思った以上に様々なタイプの作品が楽しめ、油彩画、日本画の他にエアブラシのまるで写真のようなグラフィカルで写実的なものや、幾何学的な抽象画作品もあり、風景画の奥深さを感じられた展示でした。
展示構成は全8部で
で、第1章がフランスの作家中心の作品で、第2章が東郷青児の17作品、第5章がジャン・カロジェロとモニック・グルゴー他日本人作家の作品、第8章がグランマ・モーゼスの14作品、他は全部日本人作家の作品と、東郷青児も含め半数以上が日本人作家の作品を占めていましたが、日本画で動物を描いた作品や、室内静物を描いたものまで幅広かったです。
展示作品の大部分は東郷青児旧蔵のものがほとんどで、寄贈作品(モニック・グルゴー)、寄託作品(モーリス・ユトリロ、グランマ・モーゼス、岸田劉生、世良正、東山魁夷、山口華楊、東郷青児)の他にも美術館大賞作品やFACEグランプリ作品もありました。
チケットに使用されているのは福本章氏作の『ムラノの朝』という朝にどことなく霞がかったような、日が昇る美しい情景の油彩画ですが、こちらは第23回美術館大賞時の収蔵作品とのこと。
笠井誠一氏の『二つの卓上静物』という作品が物体自体は立体的ではあるものの、それ自体の影がなく、テーブルや壁が平面で不思議な遠近感のイラスト風な作品が個人的には印象的でした。
『風景との対話 - コレクションが誘う場所 -』展
2016年11月26日(土)〜12月25日(日)
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
ミッフィーの作者でも有名な絵本画家でもあるディック・ブルーナのグラフィックデザイン作品が以前から気になっていて見たかった、オランダのモダン・デザイン展「リートフェルト/ブルーナ/ADO」が今日までなのを思い出し、急遽行ってきました。
初期の作品を中心に「レッド・ブルー・チェア」「ジグザグチェア」「ステルトマン・チェア」などの代表作を含む家具約25点、スケッチ・模型・図面など約30点を展示されていたGerrit Thomas Rietveld(ヘリット・トーマス・リートフェルト)、絵本原画100点を含む約270点が展示のオランダ出身のデザイナーDick Bruna(ディック・ブルーナ)、そしてオランダの国民的玩具メーカーADO社の製品、オランダ・デザインの魅力をそれぞれオランダの近代デザイン文化を家具、グラフィック、玩具を通して知ることができる企画展でした。
特に、ブルーナのコーナーで展示されていた、長方形の紙に正方形サイズで描かれたミッフィーの絵本原画が天上からつり下げられた状態で平面な原画の裏表を全方位で鑑賞できたり、専属デザイナーとして働いていたブルーナ社のペーパーバッグ「Zwarte Beertjes」(ブラック・ベア)シリーズの巨大広告ポスターや表紙(装丁)デザインなどもあり見応え十分でした。