榎本了壱コーカイ記@ギンザ・グラフィック・ギャラリー

メリー・クリスマス。展覧会最終日がクリスマスイヴの、クリエイティブ・ディレクター、プロデューサーでもある榎本了壱(えのもと・りょういち)さんの作品展を観てきました。個人的には2016年最後の展覧会でした。

1階がポスターや、3年もかかって書写したという澁澤龍彦さんの「高丘親王航海記」とその挿絵、地下フロアが、サブカルチャー誌「ビックリハウス」や、膨大な量のアイディア・ノート『脳業手技』や数々のポスター等、余すところなく表現されていました。

2フロアにわたる展覧会構成は、

1F:書畫 高岡新王航海記

B1F:

  1. 初期作品
  2. 寺山修司と演劇実験室・天上桟敷
  3. シネセゾンのポスター
  4. ダンス・バレエ・ミュージカルのポスター

【ボード】
アイディアノート『脳業手技』

【展示ケース】
パルコの『月刊ビックリハウス』と公募展『日本グラフィック展』など

となっており、壁面では第1章から第7章の絵巻から始まり、書写(各章抜粋)図絵が並びます。

(中略)これは澁澤さんの自らの病と、高岡新王の行状を重ね合わせた寓話のような絶筆作品で、壮絶にして、奇想天外、SFXの映画に仕立てたらどんなに面白いかと思われるような物語である。書写(calligraphy)するうちますますこの世界にのめり込んでいった。(略)ー『榎本榎本了壱コーカイ記 展示ルートガイド』より

書写自体はもちろん手書きなので味がある感じでしたが、展示ケースの方は複写縮小コピーだったので、決して読みやすいとは言い難く、挿絵の方をじっくり鑑賞した方が楽しめましたが、絵巻の方がやはり切れ目なく画が続く様子がなんとなく、物語を知らなくても引き込まれるような世界観でした。

B1Fでは初期作品として小学校6年生の卒業文集「むぎぶえ」に始まり、高校時代の詩のノート、同人誌、大学時代の演劇ポスターなどデザインの原点となる作品類も展示されており、他は壁一面に並ぶ、シネセゾンやダンス、バレエ、ミュージカルのポスターが見応えありましたが、来日コンサートのポスターなどもあって、個人的にはドイツの80年代活躍のバンド、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン(Einstürzende Neubauten)の来日公演のポスターが「おお!」と言った感じで、アートワークの幅広さにも目を見張るものでした。

ギンザ・グラフィック・ギャラリー第356回企画展
榎本了壱コーカイ記
2016年11月11日(金)〜12月24日(土)
ギンザ・グラフィック・ギャラリー

pagetop